久邇宮御殿文庫

  • LINEで送る

下村觀山筆 玉取獅子 久邇宮家藏

▼「下村觀山筆 玉取獅子 久邇宮家藏」(芸術資料. 第三期 第九册)が、国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能です。▼『邦彦王行實』の358ページに「表御殿謁見所と大食堂との間を隔つる大襖四面の表裏に執筆せしめらるることとなり、勸山は両面とも極彩色を以て雌雄の唐獅子と兒獅子を拜寫し、昭和三年六月に完成納入した。」とあります。▼この「玉取獅子」が該当するものと考えられます。▼また、『藝術. 8(8)』(※国立国会図書館デジタルコレクションに掲載はあるが、NDL送信サービスのみ閲覧が可能)に、木村武山執筆「下村觀山君のこと」という文章がある。▼当該文章に「最晩年久邇宮家大廣間の御襖に、唐獅子を描かれたのは、餘人には眞似の出来ぬ、柔らかみと重みがあり、彩色もどつしりとして、いかにも貫祿のある畫である、その彩色も盛上げなどでなく、濃淡の呼吸をよく會得して描かれたものであつた、この大作を殘されたことは、まことに晩年を飾るものであつた。」とある。▼ちなみに「表御殿謁見所と大食堂」は現在の宮代ホール附近にありました。▼大食堂は、レセプション等が催され、その名残として、宮代ホール附近にも多数の庭石が存しています。▼レセプションをしながら、庭園を眺めていたのかも知れません。▼なぜ、庭石がいまだに残っているかという、運搬にとても手間がかかるため、そのまま放置されるケースが結構あるようです。▼なお、図書館では久邇宮御殿関連の資料を収集しており、『芸術資料. 第三期 第九册』及び『邦彦王行實』とも所蔵があります。

 

久邇宮御殿文庫

トラックバック
https://library.u-sacred-heart.ac.jp/koho/archives/2021/10/05/43964/trackback
聖心女子大学図書館広報オンライン
 
聖心女子大学図書館広報オンライン
  • « 9月 2021年10月 11月 »
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  

カテゴリー

年度アーカイブ

ページの先頭に戻る

Top