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月四年七和昭 念記業卒囬四第 院學子女心聖

▼裏面に「月四年七和昭 念記業卒囬四第 院學子女心聖」と刻まれた、帯留め(銀製)に出会いました。

 

 

▼この帯留めについて、少し検証してみます。▼裏面の文字は、刻まれて、いますので、元々あったものではなく、後日、刻まれた、ものと考えられます。

 

▼次いで、「月四年七和昭 念記業卒囬四第 院學子女心聖」は、どういったものか調べます。▼これを調べる資料は『聖心女子学院創立五十年史』(昭和三十三年十一月一日、聖心女子学院)があります。▼「月四年七和昭」から「第四章 確かな歩み-大正十五年より昭和十六年頃まで」を見てみます。▼当該章に「昭和四年の卒業式」(p.86)の項目があります。▼「昭和四年(一九二九)三月、専門学校(略)第九回卒業生(略)、高等女学校は第十五回生(以下略)」とあり、昭和七年の三年前なのに、既に「囬四第」を大幅に超えてしまっています。

 

▼ここで「囬四第」に焦点を当てます。▼「第二章 制度を整えて-大正四年より大正十二年頃まで」を見てみます。▼当該章に「聖堂の落成と第四回卒業生」(p.48)の項目があります。▼「大正七年(一九一八)三月(略)二十五日(月)に第四回の卒業式が行われた。(略)高等女学校卒業生は、(以下略)」。▼ここから、「高等女学校の第四回卒業式が、大正七年三月二十五日に行われた」ことが分かります。▼刻まれた、文字は「年七和昭」でしたが、「囬四第」は「大正七年」でした。▼「囬四第」及び「年七」が符合しています。

 

▼この帯留めは、「大正七年第四回聖心女子学院高等女学校卒業記念」に作成されたものかも知れません。▼冒頭に記した、「後日、刻まれた、」時期は「昭和」に入ってからで、刻む際、「大正」ではなく、現行年号「昭和」の方を刻んでしまったのではないでしょうか。

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