広報オンライン(アーカイブ)
November 04, 2019
「管理部スタッフ」
▼図書館スタッフが、令和元年10月30日(水)~11月1日(金)一橋大学において、第39回西洋社会科学古典資料講習会に参加しました。▼最終日の社会科学古典資料センター見学において、同センター所蔵フランクリン文庫中の『メディチ家帳簿』[Debit and credit account book, 1471-1472]を拝見するという貴重な機会をいただきました。
▼同帳簿に係る解説文を以下のURL(http://chssl.lib.hit-u.ac.jp/collection/franklin/book02.html)から転載させていただきました。
▼解説文 フィレンツェの大商人であるメディチ家が用いた帳簿。1471年から翌72年まで(ただし当時の1月1日は現在の3月25日だった)の記録が記載されている。1490年以降の帳簿はアメリカのハーヴァード大学に所蔵されているが、それ以前のものは散逸しており、フランクリン文庫のものはその1冊であると推定される。この帳簿がつけられた頃、フィレンツェではメディチ家のロレンツォが17歳で国家の指導的地位につき(1469年)、ボティチェリやレオナルド・ダ・ヴィンチを保護して、イタリア・ルネサンスの最盛期を生み出す。この帳簿をつけたのは傍系のフランチェスコ(1450-1528)である。見開きの右側のページに通し番号がふられているが、冒頭から26番までは金融業務で、借り手とその返済が左右に対称に記されており、当時の名家の名も見られる。48番から61番が毛織物取引の帳簿となっている。羊皮紙のカバーがつけられている。