広報オンライン(アーカイブ)
September 29, 2023
「E. T. Britt文庫」
▼Elizabeth. T. Britt著『Where is truth?』、『真理の道』及び『眞理はいずこに』の3冊は何が違うのであろうか。▼その答えは、「聖心女子大學論叢」にある。
▼当該論叢(第1集)の「新刊紹介」に、以下のとおりある
(https://u-sacred-heart.repo.nii.ac.jp/records/1314)。
ブリット著「真理の道」
カトリック教育における豊富な経験をもつ著者、本学々長が現代知識人のために執筆したカトリック入門書で一九四七年米国で出版、好評を博した Where is truth? の飜訳。平易な文章の中に哲学的に、科学的に、歴史的に、あるいは社会的に現代の最新知識を縦横に駆使して真理への道を、人間の最高目的を説き、生命を与うる真理の本源、聖三位一体論から、地上における神秘体としての教会、真理の唯一の守護者としての唯一の聖なる普遍的使徒承伝の教会、神的生命の源泉としての秘蹟等々、カトリック教理の本質を説いてあますところがない。論旨極めて明快、カトリックに対する疑問をもつ人々、求道者へのこよなき手引書であり、宗教々育にたずさわる人々にとつて最良の参考書であり、卷末には各章ごとに問題と研究課題とが提示され、カトリック用語解説も附されている。飜訳に若干訂正すべき所のあることは惜しい。
(目黒書店、昭和二十五年九月刊、B6三七七頁)
▼ここから分かるのは、『真理の道』は、『Where is truth?』の翻訳であるが、飜訳に若干訂正すべき所のある、ということである。
▼次いで、当該論叢(第9集)の「本学教授新刊紹介」に、以下のとおりある
(https://u-sacred-heart.repo.nii.ac.jp/records/1552)。
E・ブリット著「眞理はいずこに」
本学ブリット学長がその多年にわたる教理教育の体験から書かれた知識人、大学生向きのカトリック教義解説書で、原著は一九四七年米国で出版、好評を博した Where is truth?で六年前に「真理の道」と題して和訳され、教理教育の教科書として、求道者の手引書として歓迎されたが、ここに飜訳を再検討し、前回の誤謬・誤植を正して、いわゆる決定版として出版された。カトリックに、宗教々育に関心を持つ人々必読の書というべきであろう。(昭和三十一年五月、理想社刊。B6三七七頁。三〇〇円)
▼ここから分かるのは、『眞理はいずこに』は、『真理の道』の翻訳を再検討し、前回の誤謬・誤植を正して、いわゆる決定版として出版された、ということである。
▼纏めると、『Where is truth?』を翻訳したものが『真理の道』であるが、誤謬・誤植があったことを踏まえ、翻訳を再検討し、いわゆる決定版として出版したものが『眞理はいずこに』ということになる。