久邇宮御殿文庫

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図書館スタッフ見付ける堅山南風筆久邇宮家買上「人物」掲載『堅山南風』等、国立国会図書館デジタルコレクション掲載。そして、資料探索の旅へご招待?

▼図書館スタッフが、堅山南風筆、久邇宮家買上「人物」があることを国立国会図書館デジタルコレクション掲載の『堅山南風』(昭和四十一年一月十五日、難波專太郎、美術探求社)で見付けました。▼掲載箇所は、「堅山南風年表」(p.352)です。▼「昭和三年(42) 人物(聖徳太子奉讃展第一回) 久邇宮家買上」と記されています(註:42は年齢)。さて、「人物」はどんな作品でしょうか。▼それでは、これから資料探索の旅を始めますので、在学生の皆さんご一緒にどうぞ。

 

▼ここで目に付くのは「聖徳太子奉讃展」。▼展覧会に出品された作品のようです。▼展覧会名が正確でない場合及び回数が含まれている場合、全文一致せず、正しい検索結果が表示されない場合があります。▼「聖徳太子奉讃」までをコピーして、国立国会図書館デジタルコレクションの検索窓にペーストします。▼上部のプルダウンから「出版日:古い順」を選択し、再表示のボタンをクリックします。▼すると『聖徳太子奉讃美術展覧会図録. 第一回』として彫刻之部、西洋画之部、日本画之部、工芸之部の4資料が検索結果の上部に表示されました。

 

▼堅山南風ですので、『日本画之部』を見ることにします。▼目次をめくり、堅山南風の名を探します。▼陳列順、第一室、第二室、第三室と見ていきますが、なかなか出てきません。▼ようやく第十一室の最後((八)ページ)に、「一二九 讃春舞 東京 堅山南風」を見付けました。▼一二九は、おそらくページ数でしょう。▼ここで一つ疑問が。▼『堅山南風』では作品名が「人物」、一方、『日本画之部』では「讃春舞」。▼堅山南風の別作品も出品されているかと思い、第二十室まですべて確認しましたが、ありませんでした。

 

▼もしや、『西洋画之部』にあるのかと思い、目次をめくり始めましたが、画家が知らない名前ばかりだったので、やはり『日本画之部』の一二九ページにいくことにしました。▼国立国会図書デジタルコレクションは、コマ番号が基準になっているため、資料の実際のページ数とは一致しません。▼少し、注意が必要です。▼作品を見ると、たしかに2名の「人物」が「舞」っているのですが、作品名の箇所に「人物」とは記されていません。▼行詰まりの状態ですので、別の資料に活路を見出すことにしました。

 

▼国立国会図書館デジタルコレクションで今度は、「堅山南風」で検索してみます。▼そして、また、上部のプルダウンから「出版日:古い順」を選択します。▼第一回聖徳太子奉讃美術展覧会が開催された年、その直後からの発行資料を見ていきます。▼見れども見れども、良さそうな資料は見当たりません。▼あきらめかけたその時、『堅山南風画集』(邦画会、1962、巨匠画家シリーズ ; 第1)に出会いました。▼『画集』とあるので、「人物」or「讃春舞」の作品があるのでは。▼早速、資料を開いてみます。

 

▼目次を見ましたが、「人物」or「讃春舞」の作品はありません。念のため、コマをめくって全作品を行きつ戻りつ見てみました。▼やはり、ありません。▼何となく、「堅山南風画歴」(p.30)を見てみました。▼すると、「昭和三年春聖徳太子奉讃展第一回出品讃春舞『人物』久邇宮家買上」を見付けました。▼ついに、「人物」=「讃春舞」と繋がりました。▼「人物」=「讃春舞」は、久邇宮御殿内に飾られていた可能性があります。

 

▼在学生の皆さん、これらの資料はNDL送信サービスにより、図書館で閲覧が可能です。▼資料探索にとても有効ですので、是非、ご活用ください。▼追伸:今回の私の資料探索とは別の探索方があるかも知れません。▼在学生の皆さん、ほかの探索方が見付かりましたら、是非、教えてください。

 

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