広報オンライン(アーカイブ)
February 22, 2023
「武島文庫」
▼武島羽衣に係る記載がある『明治大正文學史』(昭和三年十二月十五日、橘文七、啓文社書店)が発行されました。▼当該記載は、「帝文派の詩人 武島羽衣」(pp.112-113)です。▼「(略)「帝國文學」に絶えず、新體詩を發表し、擬古派のために大いに光焰をあげたものに、武島羽衣・大町桂月・盬井雨江の一團がある。武島羽衣は、是等詩人の白眉で二十八年に出した「小夜砧」は、詩壇の推賞をうけた。「小夜砧」は、ドイツの詩人ビユルゲルのレノレの翻案であつて、秋夜出征の夫に對する妻の幻想を歌つて幽微の境致に至つて居る。」とした上で、「羽衣の作品は高雅に過ぎて、情熱に乏しい憾がある(以下略)」と評している。▼なお、本書については、武島文庫に所収されています。