広報オンライン(アーカイブ)
March 31, 2015
「久邇宮御殿文庫」
▼『昭和天皇実録 第二』(宮内庁編修、東京書籍2015年3月30日発行)の大正九年(1920年)七月十日土曜日の箇所に、次のとおりあります。▼午後六時五十五分御出門、久邇宮邸に行啓され、ルーマニア国皇太子(略)、及び依仁親王・同妃周子・邦彦王・同妃俔子・良子女王・邦久王・邦英王ほかと晩餐を御会食になる。▼1919年竣工久邇宮御殿には、レセプション等に使用された大食堂(寄木張)がありました。▼外国の皇太子をお招きしてのこの7月10日の御会食は、百余名収容できたと言われる大食堂で行われたのではないかと推測されます。▼この大食堂は現存していませんが、現在の宮代ホール付近に当たります。▼宮代ホールの外には、灯籠、庭石のような大きな石が置かれています。▼これは久邇宮御殿の庭の名残で、レセプション等の際、参加された方が大食堂からの眺めを楽しまれていたのかもしれません。