広報オンライン(アーカイブ)
October 16, 2018
「久邇宮御殿文庫」
▼『邦彦王行實』 宮邸お居間の襖等に執筆中なりし橫山大觀、木村武山、下村觀山等の絵畫全部完成したるを以て三月十日之を納入した。
▼「読売新聞」(大正十五年二月十二日) 久邇宮の襖を描く三畫伯 秋草を描く木村武山氏 梅を描く下村觀山氏 松を描く橫山大觀氏(昨日谷中の日本美術院てうつす)
▼『橫山大觀』(齋藤隆三) 大正十五年 二月 久邇宮新御殿御襖絵を奉仕す。 御座所「松」、御次「梅」、御寝所「竹」
▼『故總裁宮殿下奉悼集』 大正十五年二月 兩殿下御避寒の際を以て御襖類全部御殿より本院まで御下げを乞ひ、
▼『邦彦王行實』 大正十五年一月十二日熱海へ轉地。四月二日まで滯在せられた。
▼『邦彦王行實』 大正十四年五月七日 新御殿拜觀中御居間の御襖が悉く白紙であるのを拜見した大觀は「若し此の白襖に私共をして畫かせ下さらば光榮に存じます」 大觀、觀山、武山の三人でお居間三室を、格天井を同人全部でお引き受けして、
▼五月七日にお引き受けして、三月十日之を納入した、とあるため、大分納入まで期間があると感じていたが、種々の資料をつなぎ合わせたことにより、経過が浮かび上がってきました。▼一月十二日から四月二日まで兩殿下御避寒の際を以て二月御襖類全部御殿より本院まで御下げを乞ひ、奉仕し、三月十日之を納入したことが分かりました。