久邇宮御殿文庫

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【1923-2023 関東大震災 100年】久邇宮御殿被害状況

 

「大阪毎日新聞 大正13年號外1月16日 大震災畫報【本社特派寫眞班撮影】」に「塀の崩れた久邇宮邸」という寫眞が掲載されています。当該寫眞を見ると塀が最下段の1段を残し、崩れ落ちています

 

『大正大震災火災誌』(大正13年6月5日、山本美、改造社)の89頁、「一月十五日の地震と災害」の項に、以下のとおり記載があります(下線は筆者)。

 

久邇宮邸の土藏石垣約十四五間倒潰

 

『故總裁宮殿下奉悼集』(昭和4年5月26日、財團法人聖德太子奉賛會)の72~73頁、故總裁宮殿下の御高德を偲び奉る「前久邇宮附宮内事務官 野村禮讓」の項に、以下のとおり記載があります(下線は筆者)。

 

(略)大震災の直後に於きまして、御殿も方々破損を生じて、御修繕を要する場所が澤山にありましたが、眞先に御神殿の修理を御命じになりまして、御座所の方の事は一向御厭ひになる風を拜しなかつたのであります。又御殿の修繕の事を申上げましたら、他の宮様や、宮城の御修理も濟まぬ間はと仰せられて、僅かに一部分の應急手當で御濟しになつて、今日も猶奥御殿の一部も、表御殿の大部分も、壁其他の修繕には御手をつけられて居りませぬ。(以下略)

 

『邦彦王行實』(昭和14年8月)の337頁、「東京地方大震火災」の項に、以下のとおり記載があります(下線は筆者)。

 

九月一日東京地方に大地震あり、(略)宮邸は多少の震害を免れざりしが大破なく、(以下略)。

 

『昭和天皇実録 第四』(平成27年9月30日発行)の「大正14年3月20日」の項に、以下のとおり記載があります(下線は筆者)。

 

二十日 金曜日 (略)大正十二年の震災による各皇族邸の損害甚大につき、昨十九日、復旧修理費補助金が下賜されたことに対する御礼言上を受けられる。補助を受けた皇族は(略)久邇宮三万円(略)。

 

▼令和5年(2023年)現在、本学キャンパスに現存している大正12年(1923年)以前の建物は、①久邇宮御殿表門②久邇宮御殿御車寄③久邇宮御殿小食堂④久邇宮御殿裏門⑤久邇宮御殿隧道⑥久邇宮御殿石藏久邇宮御殿附属官舎表門番所、です。▼これらの建物の中に、関東大震災により震害を受け、復旧修理費補助金(三万円)によって修理されたものがあるのかも知れません。

 

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