図書館長メッセージ
「ようこそリベラルアーツの森へ」
学生の皆様は、図書館にどんなイメージをお持ちでしょうか。既に毎日のようにデータベース、そして図書の数々を利用している大学院生から、何となく堅苦しそうでまだ余り利用していない、という学生まで、図書館との関わり方には様々なものがありましょう。「堅苦しい」というイメージをお持ちの皆様、本学の図書館にはグループで学び、語り合うスペースも用意されています。ほどよい広さのゆったりとした明るいこの空間を、まずぜひ体験してみて下さい。図書館で、学ぶことの楽しさが見えてくるはずです。
本学図書館の蔵書数は、現在約40万冊で、小規模の大学としては随分整っています。こんなにも沢山の独特の匂いのする図書館の本の中から、一冊を手に取って頁を繰ると、そこからは著者のことばが聞こえてきます。耳を澄まし、そして著者と対話してみませんか。「あ、そんなことがあるのね」「でも私はそうは考えない」、頁を繰りながら呟いているあなたがいます。「ツイート」「対話」を、途方もない過去の人物と交わし合う機会が、図書館には溢れているのです。どのような生き方、また職業を目指すのか、そんな問題も時に自ら「ツイート」されることになるでしょう。
本学はリベラルアーツを主軸とする大学としてこれまで歳月を培ってきました。その豊かな「リベラルアーツ」を支える、まことに広い分野の蔵書が図書館に収められています。哲学、歴史、文学、語学、そして社会学、経済学、心理学、教育学等々、そうリベラルアーツの森が図書館には広がっています。例えば日本文学を専攻する学生が、哲学や心理学の分野の書籍を探したい、と考えた時、データベースを駆使し、そしてカウンターの相談役の院生のアドバイスを受けながら、そうした隣接諸学の豊かな資料を容易に手にすることが可能な体制は、本学図書館の醍醐味でしょう。
「ようこそリベラルアーツの森へ」、皆様一人ひとりの実りにつながる図書館であるよう、学習サポート体制のさらなる充実に向けて努力を重ねたいと願っております。
図書館長
原岡 文子 HARAOKA, Fumiko
館長への質問
館長略歴
聖心女子大学文学部 日本語日本文学科教授
東京大学大学院修了
- 研究分野 :
- 日本文学
- 研究テーマ :
- 『源氏物語』を中心とする平安時代の散文文学
- 著書 :
- 『源氏物語の人物と表現』(翰林書房/2003年)
『更級日記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫/2003年)
『源氏物語に仕掛けられた謎』(角川学芸出版/2008年)など