図書館長メッセージ
大学図書館は学生や教員の研究をサポートするためにありますが、そのサポートの方法は時代とともに変化しているように見えます。
たとえば私が記憶している20年ほど前のいくつかの大学図書館は、ただ専門書や学術雑誌を書架に並べ、学生、教職員が閲覧や借り出しに訪れるのを待つという感じでした。もちろんどの図書館も、よい図書の選定、探しやすい本の並べ方、閲覧室の快適さなどを重視していて、それらは利用者に歓迎されていたのですが、そこにとどまっていたように見えます。
現在は、そうしたことだけでなく、オンラインデータベースを各種用意すること、図書検索システムを改良すること、専門的な質問にも対応できる相談窓口を設けることなど、さまざまなサービスが求められています。
本学図書館もこうした現代の要請に応える取り組みを進めています。本学図書館の蔵書数は現在40万冊あまりで、大学図書館としては決して多いほうではありません。しかし蔵書の質は文学部の単科大学として誇れるものです。これは歴代の教員と図書館員がカリキュラムを意識して適切な選書を継続的に行ってきたことの結果だと思います。また上智大学などいくつかのカトリック大学や隣接する日本赤十字看護大学との図書館相互利用協定により、学生証さえ持っていけば本学にない図書も利用できるようになっています。
2010年には館内に、グループ学習ができ、もちろん1人でも勉強ができるSunway Room(サンウェイ・ルーム)という名の比較的広いスペースが設けられ、学生に好評を博しています。ぜひお気軽においでいただきたいと思います。
図書館長
味岡 徹 (AJIOKA, Toru)
館長への質問
館長略歴
聖心女子大学文学部 歴史社会学科史学専攻 教授
東京外国語大学外国語学部卒
- 研究分野 :
- 中国近代史
- 研究テーマ :
- 中華民国時期の政党と憲政
- 著書 :
- 『中国国民党訓政下の政治改革』(汲古書院 2008) など